RHEL ELS(RHEL Extended Lifecycle Support)とは何ですか?

A.RHEL ELS (Extended Lifecycle Support) アドオンは、サポート期間を延長するためのアドオン製品の1つです。

Maintenance support 終了後に続く延長ライフフェーズ冒頭の延長ライフサイクルサポートフェーズ中に利用できるアドオン(オプション)であり、本製品を通常RHELサブスクリプション契約と並行契約いただくことで、影響度が「重大」である特定のセキュリティー修正と優先度が「緊急」である特定のバグ修正が、最終マイナーリリースに対し提供されます。
下記レッドハット社ナレッジもあわせてご参照ください。

【Red Hat Enterprise Linux 延長ライフサイクルサポートアドオン (ELS) と、サポートのライフサイクルは何を示していますか? 】
https://access.redhat.com/ja/solutions/1190613

<RHEL ELSの適用が可能なバージョン>
Maintenance support が終了した時点での各メジャーバージョンにおける最終マイナーリリース
https://access.redhat.com/ja/support/policy/updates/errata#Extended_Life_Cycle_Phase

<サービス提供期間>
レッドハット社ライフサイクルにおいて、Maintenance support 終了日翌日から延長ライフサイクルサポートフェーズの終了日まで
https://access.redhat.com/ja/support/policy/updates/errata#Life_Cycle_Dates

<サービス内容>
https://access.redhat.com/ja/support/policy/updates/errata#Details

<サポート対象の制限>
RHEL ELSはServer製品を対象としたアドオンです。Workstationは対象外です。
また、サポート対象はコアパッケージ群に限定されます。オフィスツールやHA、LB、GFS等アドオンはRHEL ELSの対象外です。
さらに、IBM z Systems および x86 アーキテクチャーに対応し、32 ビットと64 ビットの両方に対応しますが、Itaniumアーキテクチャーは除外されます。

■よくあるご質問

Q-1:RHEL ELSだけを契約すれば、延長ライフサイクルサポートフェーズのサービスが受けられるのでしょうか。

A:延長ライフサイクルサポートフェーズのサービスをご利用いただくには、RHEL ELSを通常RHELサブスクリプション契約を並行契約していただく必要があります。
なお、RHEL ELSによる実際のサポート提供は、下図のように通常RHELサブスクリプション契約とRHEL ELSが並行して契約期間中である間になります。

Q-2:通常RHELサブスクリプション契約とRHEL ELSは同時発注必須ですか。

A:通常RHELサブスクリプション契約とRHEL ELSは、同時発注必須ではありません。
ただし、RHEL ELSはアドオン(add-on)の位置づけのため、通常RHELサブスクリプションがまったくない状態でRHEL ELSだけ先行して購入いただくことはできません。
購入条件詳細は下記をご参照ください。

RHEL7の場合

1. 本体のRHELサブスクリプションを2024年6月30日以前より利用している場合

  • 2024年7月1日契約開始にてELSサブスクリプションをご購入ください。

2. 本体のRHELサブスクリプションを2024年6月30日以前から利用されているが、ELSは不要な場合

  • ELSが不要、利用もされない場合、購入は不要です。
  • 当初ELSは不要だったが、後日必要となった場合には2024年7月1日まで開始日を遡及してELSの購入が必要となります。

※例えば、2025年1月1日からELSが必要となった場合もELSを2024年7月1日に遡及して御購入いただく必要があります。

3.2024年7月1日以降にRHEL7を新規で購入、利用される場合

  • 2024年7月1日以降にRHEL7の新規購入はできません。
  • RHELサブスクリプションはバージョン指定なくご購入が頂けます。
    EOL後のバージョンについては新規のご利用でもサポートの提供は限定的となり、イメージのダウンロードが可能な期間の明示ははないため、急にご利用頂けなくなる可能性もございます。
    下記URLの最新情報をご確認の上、お客様の責任の中でご利用頂けますようお願いいたします。
    https://access.redhat.com/support/policy/updates/errata#Overview

4.2024年7月1日以降にRHEL7を新規で購入・利用されるがELSが不要な場合

  • ELSが不要、利用もされない場合には、ELSの購入は不要でございます。
  • 当初ELSは不要だったが、後日必要となった場合にはRHELの開始日まで開始日を遡及してELSの購入が必要となります。

※例えば、RHELを2025年1月1日から契約され、2025年2月1日からELSが必要となった場合はELSを2025年1月1日に遡及して御購入いただく必要があります。

Q-3:最終マイナーバージョン以外のマイナーバージョンで利用することは可能でしょうか

A:RHEL ELSは最終マイナーバージョンにのみ適用できるオプションです。
最終以外のマイナーバージョンに対しRHEL ELSアドオンを購入いただいた場合、特定の範囲までのサポートお問い合わせ(※)はお受けいただけます。
しかしながら、RHEL ELSで新規に提供される情報やパッチ等アップデートは、最終マイナーバージョンに対してのみの提供です。その他のマイナーバージョンに対してアップデート提供が延長されるということではありません。

※当該発生事象が最終マイナーバージョン向けにELSのサービスで解決されたかどうかまでの回答を得ることができるようになります。

Q-4:最終マイナーバージョンにあげることを検討中の状態で、RHEL ELSを事前に購入しておくことはできますか。

A:できます。RHEL ELSは、最終マイナーバージョンにバージョンアップ後しか購入できないというものではありません。

Q-5:Maintenance support 終了後、RHEL ELSアドオン対象の最終マイナーバージョンでOS利用を継続する予定ですが、RHEL ELSを購入しない選択はできますか。

A:できます。通常RHELサブスクリプションだけ契約継続いただければ、延長ライフフェーズの終了日までの間、Maintenance support 終了時点までにリリースされたアップデートや同時点までに蓄積されたナレッジをベースとしたテクニカルサポートを利用することができます。

Q-6:Maintenance support 終了後、最終以外のマイナーバージョンで利用を継続する予定ですが、通常RHELサブスクリプション契約を継続する必要はありますか。また、どのようなサービスが提供されますか。

A:延長ライフフェーズの終了日までの間は、RedHatエンタープライズ契約(EA契約)に基づく通常RHELサブスクリプション契約の継続が必要です。
通常RHELサブスクリプションを契約継続いただければ、延長ライフフェーズの終了日までの間、Maintenance support 終了時点までにリリースされたアップデートや同時点までに蓄積されたナレッジをベースとしたテクニカルサポートを利用することができます。

Q-7:サイオスが取り扱っているRHEL ELSは、本体契約がOEM契約でも組み合わせて利用できますか。

A:いいえ、OEMご契約と組み合わせての利用はできません。弊社取扱いのRHEL ELSは、レッドハット社がサポート提供するサブスクリプション契約にのみ組み合わせて利用できます。

Q-8:RHEL6用に利用していたRHEL ELSをRHEL7用としてそのまま利用することはできますか。

A:できます。RHEL ELSは、延長ライフサイクルサポート提供対象のすべてのバージョンに適用できる共通型番製品です。したがって、RHEL6用に購入いただいたRHEL ELSについて、延長ライフサイクルサポート提供が終了した後、RHEL7最終マイナーバージョン用RHEL ELSとしてご利用いただくことは可能です。

Q-9:RHEL ELSは、延長ライフサイクルサポート期間の途中から購入することはできますか。

A:できます。購入条件は「Q-2:通常RHELサブスクリプション契約とRHEL ELSは同時発注必須ですか。」をご確認ください。

Q-10:3年の購入はできますか。

A:販売は1年単位のみです。

Q-11:RHEL ELSは通常RHELサブスクリプション契約と終了日が自動的にそろってしまいますか。

A:いいえ。自動的に終了日がそろって出荷となることはありません。
もし通常RHELサブスクリプション契約にRHEL ELS終了日を期間調整してそろえてご購入されたい場合は、メーカ個別御見積になりますので、お取引先販売店様を通じてご相談くださいますようお願い申し上げます。

Q-12:RHEL ELSの見積を依頼したいのですが、どのような情報が必要ですか。

A:RHEL ELSは、通常RHELサブスクリプション契約の製品種別に応じた御見積になります。
通常RHELサブスクリプション契約を特定するための契約番号(コントラクト番号または照会番号)と、そのうちRHEL ELSアドオンを必要とされる数量をご確認の上、お取引先販売店様へご相談くださいますようお願い申し上げます。

Q-13:RHEL ELSを発注する際、購入申請書の書き方で注意すべき点があれば教えてください。

A:下記2点のご注意をお願いいたします。

1) RHEL ELSを組み合わせて使用する通常RHELサブスクリプション契約のコントラクト番号を必ず記載いただく必要があります。

2)RedHatカスタマポータルログインIDは、RHEL ELSを組み合わせて使用する通常RHELサブスクリプション契約と同一の情報を指定いただく必要があります。

Q-14:JBoss ELSも、RHEL ELSと同じ考え方でしょうか。

A:JBoss ELSは、考え方が異なります。詳細はお問い合わせください。

更新:2024年6月5日

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